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(温水)パネルヒーターは温水を各室のパネルに循環させ、温められたパネルの輻射熱により家全体を温める、という暖房だ。

輻射とは、熱が移動する性質のことで、輻射暖房とは簡単に言うと「日なたぼっこ」の暖かさと同じ原理だ。

基本的には24時間全館暖房であり、高気密・高断熱とセットで考えるべき暖房である。

パネルヒーターの利点は次のような点が挙げられる。


・輻射熱によるやわらかな暖かさ

・温風による気流がないのでホコリが舞わない(気流による不快感がない)

・室内での燃焼がないため、空気が汚れない

・室内を均一に温めるので快適

・窓下に設置することにより、窓からの冷気(コールドドラフト)を防ぐ

・窓際の温度降下を防ぐので、結露がおきにくい


家には森永エンジニアリングの(温水)パネルヒーターを導入したのだが、実際に使用してみての感想、それはもう、本当に「快適」の一言に尽きる。

一番感じるのは、「暖房してる感」がまったくない、ということだ。

温風がガンガン吹き出す、という暖房ではないのでもちろんそう感じるのは当たり前なのだろうが、何よりも室内(というか家全体)の温度差がない、という事が「暖房してる感」を感じない最大要因だと思う。

家の外に出てみて初めて「こんなに寒いんだ」と気付く感じで、家の中にいると「もともと寒くない」と錯覚してしまうほどなのである。

この「暖房してる感」がない、というのは実はすごく快適で、実際に体感してみて初めて気づく快適さだと思う。

全館暖房なので、家のどこに行っても寒くない、というのもじつにイイ。

パネルヒーターは家中から冬を追い出してしまい、代わりに春を連れてきてくれる、そんな暖房だ。

以前住んでいたアパートの、お世辞にも快適とは言えない冬の暖房事情からみれば、まるでハリー・ポッターが魔法をかけてくれたみたいに快適なのである。

冬の寒さを新聞屋の集金と同様に歓迎していないママは、この暖房の素晴らしさにはいたく感激している。

家の建設費予算オーバーのためにパネルヒーターを削ることを考えていたママに「パネルヒーターをやめなくて良かったでしょ」と言うと、「ホンッッットーに良かった !」と、心の底からの返事が返ってくる。

熱源はガス、灯油、電気と何でも選べるが、ランニングコストが一番安い灯油にした(2004年当時)。

灯油を配送してくれる店と契約し、定期的に家に来てタンクを満タンにしてくれるようになっている。基本料ナシなのも利点だ。

24時間暖房が基本なので、ランニングコストの検討は重要だ。

一時期の原油価格の高騰には参ったが、それでも他の熱源よりも安かったのではないかと思っている。

ただし、最近はヒートポンプなどの新製品もどんどん開発されているので、導入に際しては幅広く検討してみる必要があるだろう。

パネルヒーターはメインのスイッチでオン・オフと温度の設定を行う。

エアコンのようにスイッチを入れてすぐ暖かくなる、という暖房ではなく、立ち上がりには時間がかかる。

基本的にはつけっ放しの暖房システムで、一度家の中が暖まれば、高気密・高断熱の助けを借りて保温していく、という感じだ。

メインのスイッチにはオン・オフのタイマーがあるので、昼間は留守が多い我が家では昼間の時間はオフになるように設定しているが、コストはあまり変わらないように思う。ま、気休め程度だ。

dining.jpg
 ダイニングのパネル(窓下)。このように窓下に設置するのが基本だ。

washitsu.jpg
 和室のパネル。

家の各室にパネルをどう配置するかは計算によって算出する。

家のパネルはリビング、ダイニング、和室、玄関、洗面所、寝室、子供部屋に設置してある。

もっと寒い地域ではトイレなどにもパネルを設置するみたいだ(家ではトイレにパネルはないが、トイレの中も寒さは感じない)。

entrance.jpg
 玄関のパネル。縦長のパネルで、コートをかけられるフック(オプション)がついている。

kodomo.jpg
 子供部屋のパネルは部屋の大きさにあわせて小さいパネルになっている。

パネル自体はホットの缶コーヒーみたいな熱さで、さわってもヤケドをするようなことはない。

switch.jpg
 各パネルにはこのようなスイッチがついていて、部屋ごとに温度調節ができる。

ただし、システム全体の温度設定はメインのスイッチで行うので、パネルのスイッチで個別に部屋の温度を下げても燃料消費はあまり変わらない。
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「住宅は夏を旨とすべし」とは兼好法師の言葉だ。

しかし、僕は現代社会においては「住宅は冬を旨とすべし」と考えている。

すなわち、冬を快適に暮らすということを重要視すべきだと思うのだ。

人間、寒い思いをするのは嫌なものだ。

逆に、寒い冬を暖かく過ごすというのは実に心地いい。

だとすれば、必然的に寒い冬をいかに快適に過ごせるか、という事が家づくりには重要なファクターになってくる。

現在の住まいに引っ越す前はアパートに暮らしていたが、快適な冬とはほど遠い生活だった。

当時の暖房はリビングにエアコンとこたつ、寝室に石油ファンヒーターという組み合わせだった。

リビングにいて、子供が他の部屋に行くときにドアを開けっ放しにすると、冷気がサーッと入ってくる。

そんな時は「早くドアを閉めて!」とほとんど半ギレである(笑)。

寝室のファンヒーターはつけっぱなしにはできないので、寝る前だけ温めておく、という使い方だった。

寝室は家族全員で寝る部屋だったが、パパママが寝る時間にはすでに部屋が冷えきっていて、バンザイをして寝ている子供の手が氷のように冷たくて、可愛そうに思ったのをよく覚えている。

そんな思いをした事もあり、家を新築したならば、冬を快適に過ごしたい、という願いは僕の心の中にどっかりと腰をおろしていた。

寒いのが苦手なママを喜ばせてあげたい、という気持ちもあった。

いろいろと検討した結果、行き着いたのは(温水)パネルヒーターだった。

ネットなどで見かける評判でも、パネルヒーターに不満がある、という意見を聞いたことがない。

ママの友人のご主人が、ヨーロッパでパネルヒーターを体験して感動した、という話も聞いた。

同じ輻射熱を利用した暖房に床暖房があるが、家ではムクのフローリングを使いたかったため、床暖房は最初から選択肢には入っていなかった。

ムクのフローリングに床暖房の組み合わせは、フローリングが反ったりしてしまうのでNGなのである。

しかし、パネルヒーター実現までの道のりは決して平坦ではなかった。

全体予算がオーバーしていたため、建設費削減案としてパネルヒーターが真っ先にヤリ玉にあげられてしまった。

パネルヒーターをあきらめると、予算オーバー分がうまい具合に削減できる計算だったのだ。

建設費削減に四苦八苦していたこともあり、ビルダーの担当建築士とママがスクラムを組んでパネルヒーター取りやめの旗を振っている。

そんな、はからずも予算オーバーA級戦犯の汚名を着せられてしまった気の毒なパネルヒーターを、僕は断固として守り抜いた。

「住宅は冬を旨とすべし」の精神のもと、寒い冬を快適に過ごすためにはパネルヒーターの助けがどうしても必要だと思ったのだ。

かくして、建設費削減は他の細かな所を少しづつ見直すことで、なんとかパネルヒーターを採用することができた。

そんな、僕にとって思い入れの強かったパネルヒーターの使い心地は・・・

(つづく)

snow_window.jpg

リビングから雪景色の外を望む。
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